権利確定日を待つ

株主優待や配当には、権利確定日という日が存在します。

権利確定日とは「その日に株主として株主名簿に記載されることにより、株主優待や配当などの権利が確定される日」で、その多くは決算期末・月末が該当します。

優待をもらうには「権利付き最終日」までに株を買う

「優待をもらうには、権利確定日に株を買えばいいのか…」と思われた方、ご注意ください!実はそうではないのです。

ひっきー

株主として株主名簿に記載されるためには、権利確定日当日ではなく「権利確定日の2営業日前まで」に株を買っておかなければいけないのです。

この権利確定日の2営業日前を「権利付き最終日」、権利確定日の1営業日前を「権利落ち日」と呼びます。

権利付き最終日に株を持っていることで「権利確定日に株主として株主名簿に記載される=優待や配当などの権利を得られる」ようになります。

権利確定日などの日程を表した図表

なぜ、2営業日前なのか?

これは、株を買った2営業日後が受渡日(決済日)であるためです。権利付き最終日に株を買えば、2営業日後の権利確定日に株式の受け渡しがおこなわれ、株主名簿に名前が載ることになります。

念を押してご説明しますが、株主優待や配当は「権利付き最終日に株を持っているか、持っていないか」という点が非常に重要となってきます。

極端な話、権利付き最終日の1日さえ株を持っていれば、株主優待や配当の権利を受けられるということです。このあたりはややこしいので、さらに詳しくお話ししますね。

権利付き最終日・権利確定日の具体例

たとえば、31日(月)が権利確定日であるとします。

このときの権利付き最終日は2営業日前の27日(木)となります。株主優待や配当の権利を得るためには27日までに株を購入し、持っておかなければいけません。

そして権利付き最終日の翌営業日である「権利落ち日」になれば、すでに権利は持っている状態となるので、株を売ってもかまいません。

  • 27日(木)(権利付き最終日)株をこの日の引けまでに買っておく
  • 28日(金)(権利落ち日)株を売ってもよい
  • 29日(土)(非営業日)
  • 30日(日)(非営業日)
  • 31日(月)(権利確定日

優待を狙う場合は「継続保有期間の設定」に注意!

権利付き最終日までに株を買ってホッとしたいところですが、実はもう1つ注意すべき点があります。それは株の継続保有期間です。

優待銘柄の中には「6か月前からの継続保有が必要」であったり「1年前からの継続保有が必要」であったりと、一定の株の継続保有期間を定めるものがあります。

ひっきー

たとえば「優待をもらうためには継続保有期間が1年必要」と決まっている銘柄があり、今までその株を持っていなかったとしましょう。

「これはいい優待だ!」と気づいて、あわてて権利付き最終日前に株を買ったとしても、継続保有期間が足りないため、次の優待は受け取れません…

ひっきー

買った後に気づくことの多いありがちなミスですので、継続保有期間が定められているかどうかの確認は忘れないようにしましょう。

権利確定日付近の株価上昇を狙うのも一つの手!

さて、株主優待を狙うのもいいですが、株価上昇によるキャピタルゲイン(売買差益)を狙えるのも株式投資のおもしろいところです。特に優待銘柄は独特な値動きをすることで知られています。

ひっきー

それは「権利確定日が近づくにつれて、株価も一緒に上がっていく傾向がある」というものです。

なぜこのような動きになるのかというと、優待を欲しい人が権利確定日近くになると株を買い始めるためです。

ですので、権利確定日の直前ギリギリで買うよりも、ある程度の余裕を持って買っておくと、優待の影響で株価が上がってしまう前に買える可能性が高くなります。

買うとすれば、おおよそ2か月前くらいでしょうか。ただし、業種や企業などによって株価の動きは違ってきますので、あくまで目安として考えてくださいね。

ひっきー

100円均一の小売店「キャンドゥ」の値動きがわかりやすかったので、チャートの例をみてみましょう。

権利確定日前後のキャンドゥの値動き

これは2018年権利確定日(5月末)付近のチャートです。チャートを見てわかるとおり、5月末にむかって株価が上昇し、権利付き最終日付近で株価が高値になっていることがわかります。

権利確定日の2か月前である3月を確認すると、まだ株価はあまり上昇していませんね。こういうときに株を買うことができれば、株価の上昇による利益も手に入れることができます。

優待に魅力がなかったり、優待の影響が出にくい銘柄ではあまり関係ないかもしれませんが、例年の値動きを確認してチャレンジするのもおもしろいかもしれません♪

株主優待をもらうためには株式名簿に名前が載らなければいけません。そして名前を載せるには権利付き最終日に株を持っている必要があるというのが、このページの要約です。

この権利付き最終日ですが、月によって違う日になります。ひと月の日にちの多さや曜日の違いがあるので、当然といえば当然です。

しかし、権利付き最終日を毎回計算するのは手間ですよね…。ですので当サイトでは「権利確定日カレンダー」をつくってみました。毎月の権利付き最終日はこちらでご確認ください。

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