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一般信用取引とは

一般信用取引の仕組みやルールについてご説明します

信用取引には「一般信用取引」と「制度信用取引」という、2つの種類があります。制度信用取引については別ページでまとめていますので、このページでは一般信用取引について詳しくご説明します。

一般信用取引とは

一般信用取引とは、かんたんにお伝えすると「証券会社がまとめたルールでおこなう信用取引」のことです。この取引で扱える銘柄は、全上場銘柄のうち証券会社が決めたものとなります。

一方の制度信用取引とは、証券会社がまとめたルールではなく、「証券取引所がまとめたルールでおこなう信用取引」を指します。2つの信用取引を比べると「銘柄数」や「返済期限」などの内容がちがってきます。

一般信用取引と、制度信用取引の違い

では、一般信用取引と制度信用取引の違いについて、さらに詳しくみていきましょう。

一般信用取引と制度信用取引の違いについて
  一般信用取引 制度信用取引
誰が取引銘柄を選ぶか 証券会社 取引所
銘柄数 原則 全上場銘柄(証券会社ごとに違うので、要確認) 3,511銘柄/上場会社3,523社(2016年末時点)
返済期限 原則 無期限(証券会社ごとに違うので、要確認) 最長6か月
貸株料 割高 割安
逆日歩 発生しない(逆日歩のリスク無し) 発生することもある(逆日歩のリスクあり)

一般信用取引のメリット・デメリット

デメリット(よくないところ)

一般信用取引のデメリットは、制度信用取引に比べて金利が高いことです。その差は、証券会社によって違ってきますが、ネット証券では、だいたい0.3%~1%の差があります。※この場合の金利は「買建金利」「売建金利[貸株料]」などを指します。

たとえば、下の例を考えてみましょう。

  • 制度信用の買建金利:2.0%
  • 一般信用の買建金利:3.0%
  • 取引内容:100万円の買い建て
  • 保有期間:半年

まず、制度信用取引でかかるコストは「100万円×2%×0.5(半年分)=10,000円」です。一方の一般信用取引でかかるコストは「100万円×3%×0.5(半年分)=15,000円」となりますね。

つまりこの場合、制度信用取引のコストと比べて、半年で5,000円ほど多くかかってしまったということです。この金利差が一般信用取引のデメリットの一つといえるでしょう。(もちろん保有期間が短ければ、金利差で発生する損は小さくなります。)

また、もう一つデメリットがあります。それは人気の優待銘柄だと、権利付き最終日近くに株の在庫が切れてしまう可能性があるということです。早いものでは1か月程前からなくなり取引ができなくなるケースがあるので、人気の銘柄は株の在庫を気にしつつ取引を進めなければいけません。

メリット(いいところ)

一般信用取引のメリットは、なんといっても逆日歩が発生しないことです。制度信用取引で売り建てをする場合、逆日歩と呼ばれるコストが発生する可能性がありますが、一般信用取引では、それが発生しません。

よって、当サイトではクロス取引(「現物買い」と「信用売り」を同時におこなうことで、優待をリスクなく手に入れる方法)をする場合は、一般信用取引の利用をオススメしています。

一般信用取引を利用すべきケース

では最後に、一般信用取引を利用すべきケースをまとめておきましょう。

(1)長期で信用取引をおこなう場合

制度信用取引を利用すると、必ず6か月以内に決済しなければなりません(6か月をこえると強制決済となります)。たとえば、購入した銘柄の利益が100万円になっていて、まだまだ利益が出そうなので、決済せずに保有していたくても、返済期限内には必ず決済しなければなりません。そうなると、そこで税金を支払う義務が発生してしまいます。

もういちど同じ銘柄を買ったとしても、一度利益を確定してしまっているので、税金分(100万円×20%=20万円)、投資資金が減ることになります。そのまま保有し続けていれば、税金の支払いを先のばしすることができますので、より多くの資金を投資に回すことができます。

このように、長期的な信用取引をおこなう場合は、金利の差こそあれど、返済期限が原則無期限である一般信用取引がオススメです。(返済期限は、証券会社ごとに変わるので確認をしておきましょう)

(2)クロス取引をおこなう場合

優待をタダ取りできることで有名なクロス取引ですが、とくに人気のある優待銘柄は、制度信用取引でクロス取引をしてしまうと高確率で逆日歩が発生してしまいます。当サイトでは、このようなリスクを避けるため、制度信用取引ではなく、一般信用取引でクロス取引をすべきだと考えています。

たとえば、人気の優待銘柄であるマクドナルドで見てみましょう。2017年6月末、マクドナルドは1株あたり66円もの逆日歩がついてしまいました。そして火曜日が権利付き最終日だったため、3日分の逆日歩がつくこととなります(逆日歩の詳しい説明はこちら)。つまり66円x100株x3日=19,800円のコストがかかることになってしまったのです。

100株で取れる優待は、オークション相場で3,500円ほどですから、なんと16,300円もの損を出してしまったわけです(実際は手数料も上乗せでかかります…)。逆日歩の怖さが伝わりましたでしょうか。私はこのような事態をさけ、一般信用取引を利用したクロス取引で、人気のある優待を低リスクで手に入れています。

実際にクロス取引を使って取得した優待と、そのコストについては「管理人のクロス取引を使った優待取得実績」にまとめていますので参考にしてください。また、証券会社ごとにクロス取引の実践レポートも紹介していますので、初心者の方でも安心してクロス取引をしてくださいね♪

【オススメ!】クロス取引に向いている証券会社

一般信用取引は、買い建ての対象は原則全上場銘柄ですが、売り建ての対象銘柄は制度信用取引と同じく全ての銘柄ではありません。つまり売り建てできる銘柄数は証券会社によって違うということです。

そういった状況のなかでオススメできる証券会社といえば「auカブコム証券」です。auカブコム証券では、売り建てのできる銘柄数がネット証券の中でズバ抜けており、なんと2,000以上の銘柄で売り建てができます(売短・長期とあわせた数)。一般信用取引を利用して、リスクなくクロス取引をしたいという人にはオススメの証券会社です。

さて、一般信用取引について、特徴やルールについてお分かりいただけたでしょうか。何度もお伝えしていますが、クロス取引をするのであれば、まず一般信用取引を利用することを考えましょう。

制度信用取引も逆日歩が発生しなければいいのですが、発生してしまえば大きな痛手を被ることになります。一般信用取引を利用してのクロス取引は、ライバルも増えてきて在庫が少なくなりがちですが、だからといってハイリスクな取引をすることは避けたいものです。

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