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NISA枠を使い切れません。みんな使い切っているんでしょうか?

節税のためにも積極的にNISAを使っているのですが、うまく投資枠を使い切ることができません。もったいない気がしてしまうのですが、スミレさんは使い切っていますか?

現在のNISAは、非課税投資枠にて年間120万円まで投資ができるしくみです。この非課税投資枠は、12月の最終受渡日までに株や投資信託を買っておかないと、その年の枠が消失してしまいます。

スミレ

投資枠が翌年に持ち越せないのであれば、ギリギリまで株を買っておきたいと考える人も多いですよね。

しかし、NISA枠は金額の上限が決まっているので、余力が少なくなるほど投資できる商品が限られてしまいます。

そのため、投資家であっても、きっちり使い切るのは意外とむずかしいところがあります。

実際私も買いたい銘柄がなく、数万円~数十万円の枠を残したままNISA枠が消失してしまうこともありました。

スミレ

無理に買っても、税金の負担が増えるパターンあり

無理やり投資をして、NISAの非課税枠を使い切ったとしても、そもそも利益が出なければ節税になりません。

そのほかにもNISA口座の損失は課税口座と「損益通算ができない」という点にも気をつけなければいけません。

スミレ

NISAで買った結果、かえって税金の負担が増えてしまうこともあるのです。

たとえば特定口座で買ったA銘柄で50万円の利益が出た一方で、B銘柄で10万円の損が出たとします。

このとき、損を出したB銘柄を「特定口座で買っていた場合」と「NISA口座で買っていた場合」では、支払う税金が変わってしまうのです。

上記の2パターンで見比べてみましょう。

■損益通算ができなくて税金が変わる例
【B銘柄を特定口座で買う】
損益通算ができるので「A銘柄50万円」ー「B銘柄-10万円」=「合計利益40万円」
合計利益40万円× 20% = 「税金8万円
【B銘柄をNISA口座で買う】
損益通算ができないので「A銘柄の利益50万円」=「合計利益50万円」
合計利益50万円× 20% = 「税金10万円

このように、NISA口座の損は特定口座と損益通算ができないので、NISA口座で買ってしまったことにより、かえって税負担が増えてしまう場合があるのです。

そのため、NISA枠で投資する場合には、節税の恩恵を受けられる銘柄を厳選する必要があります。

このような理由から、NISA枠を使い切るために無理に株を買うことはおすすめできません。あせって選んだ株で損をするくらいなら、欲張らずに使い切れる分だけNISAの枠を使うほうがいいのではないでしょうか。

スミレ

お悩み相談室 室長のプロフィール

スミレ(投資ブロガー)

20代の主婦投資家です。株式投資歴は8年を超えました!「株式投資の育て方」という投資ブログで、株式投資の考え方や注意点などを、初心者の人にもわかりやすく解説しています。

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