1. TOPページ
  2. お悩み相談室
  3. 初心者
  4. ナンピン買いってなんですか?買い下がりとは違うのですか?

ナンピン買いってなんですか?買い下がりとは違うのですか?

ナンピン買いってなんですか?買い下がりとの違いも教えてください。

ナンピン買いとは、保有株の株価が下がったときに平均取得単価の引き下げを目的に株を買い増すことを言います。

損=難を平均化することがナンピン(難平)の語源です。ナンピン買いをすることで、含み益に転じる価格を引き下げることができます。

ナンピン買いで利益が出るパターン

たとえば、ある企業の株を1,000円で500株購入したとします。

購入したあとに株価が900円まで下がったとき、追加で500株のナンピン買いをおこなうと、平均取得単価は1,000円から950円に下がります。

平均購入単価の推移
購入株価 保有株数 平均購入単価
1000円 100株 1000円
1000円 200株 1000円
1000円 300株 1000円
1000円 400株 1000円
1000円 500株 1000円
900円 600株 983円
900円 700株 971円
900円 800株 962円
900円 900株 955円
900円 1000株 950円

その後、株価が1,000円に戻ると、ナンピン買いをしなかった場合はもちろん利益は出ませんが、ナンピン買いをしている場合は平均購入単価が50円下がっているので「50円 × 1,000株 = +50,000円の利益」となります。

スミレ

このようにナンピン買いがうまくいけば、プラスに転じる株価を引き下げられるので、利益額を増やすことができます。

ナンピン買いにはリスクもある

一方で、ナンピン買いをするときには、株価がさらに下がった場合を想定しておくことも大切です。

900円でナンピン買いしたあと、さらに800円まで株価が下がったパターンもみてみましょう。

損失額の違いのイメージ
状態 値下がり額 株数 損失額
ナンピン買いをしなかった場合 200円
(= 1000円 - 800円)
500株 100,000円
ナンピン買いをした場合 150円
(= 950円 - 800円)
1,000株 150,000円

ナンピン買いをしない場合であれば、200円 × 500株=100,000円の損失となります。

しかし、ナンピン買いをしたことで150円 × 1,000株=150,000円と、取得株数が増えた分だけ損失の額も膨らんでしまうのです。

もともと含み損を抱えている銘柄を買い増していることもあり、そこからさらに株価が下がると精神的なショックも大きいです。

スミレ

こうなってくると、株価をみるのもイヤになり、塩漬け株として放置してしまったり、最終的に損失に耐えきれなくなり大底で損切りしてしまったりと、判断力の低下をまねくおそれがあります。

スミレ

このような背景から投資の世界では、ナンピンは「損を拡大させるリスクの高い危険な行為」とされ、安易なナンピンはおすすめできません。

買い下がりとナンピン買いの違い

ナンピン買いと似た売買手法で「買い下がり」という手法があります。

買い下がりは、投資したい会社を一度に全額買わずに、最初は少額を買い、その後様子を見ながら買い増しをしていくイメージです。

ナンピン買いは損失を回避するために無計画に買っているのに対し、買い下がりはリスクをコントロールして計画的に買っている点が主な違いとなっています。

とくに下げ相場では株価の底値をピンポイントであてるのはむずかしいため、少額ずつ買っていく「買い下がり」をおこなうことで、リスクを抑えた投資ができます。

スミレ

お悩み相談室 室長のプロフィール

スミレ(投資ブロガー)

20代の主婦投資家です。株式投資歴は8年を超えました!「株式投資の育て方」という投資ブログで、株式投資の考え方や注意点などを、初心者の人にもわかりやすく解説しています。

ページ上部へ移動