なぜ配当が0円(無配)の企業があるのですか?
気になった銘柄があったので調べてみたら配当が0円でした…。これにはどんな理由があるのでしょうか?
通常、企業は稼いだ利益の一部を配当金として株主へ還元します。しかしおっしゃっているように、企業のなかには無配、つまり配当が「0円」という企業もありますね。
企業が配当を0円とする理由には、以下のような理由が考えられます。
企業が配当を0円とする理由
- 自社への投資を優先しているから
- 赤字で配当金を出す余裕がないから
配当が0円の理由①:自社への投資を優先しているから
まずは、自社への投資を優先しているから出せないというケースです。なぜ配当金として株主に還元せずに、自社への投資を優先するかというと、それ相応の理由があります。
企業は事業を拡大しようとする際、自社への投資として「工場や機械を買う・社員数を増やす・広告費をかけて宣伝する・ほかの企業を買収する」などをおこなっていきます。
これらの投資をするには元手の資金が必要となってきますが、金融機関にお金を借りた場合、借りたお金の返済義務に加えて、利子の支払いが発生してしまいます。
スミレ
しかし、自社で稼いだ利益を投資へまわすことができれば、借りたお金の返済や利子の支払いをする必要もありません。つまり、安全性の高い投資ができるのです。
株主にとっては、配当を自社への投資にまわされてしまうので、一見うまみが無いように感じます。
しかし、安定して利益を稼げるようになれば、配当を出していくことも考えられるので、無配の状態がずっと続くとは限りません。
また、事業への投資が成功して利益が増えれば「株価上昇という恩恵」を受けられる可能性も高まります。
スミレ
配当が0円の理由②:赤字で配当金を出す余裕がないから
続いて、赤字で配当金を出す余裕がないというケースです。
そもそも配当金とは、企業が稼いだ利益の一部を株主へ還元しているものです。つまり、業績が赤字で利益がなければ、配当を出すことも当然むずかしくなります。
スミレ
当期利益がなくても、これまでの利益の蓄積から配当をだすことはできますが、これが続くのは健全とはいえません。
また、業績が悪化している企業は株価がさらに下がるリスクもあるので、このような企業の株を買うのは、あまりおすすめできません。
配当を出さない理由を考えてみよう!
配当が0円の企業でも、上記のような違いがあるので「配当が出ない=ダメ」とひとくくりに考えず、企業がどのような理由で配当を出さないのかまで考えるようにしましょう。
まとめると、自社への投資を優先するケースは、将来的に「株価上昇の恩恵にあたる可能性」や「配当がもらえる可能性」があるため、投資対象として魅力的な場合があります。
一方で、業績が悪く配当を出す余裕のないケースでは、配当がもらえないだけでなく株価が下がるリスクも高めなので注意しましょう!
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お悩み相談室 室長のプロフィール
スミレ(投資ブロガー)
20代の主婦投資家です。株式投資歴は8年を超えました!「株式投資の育て方」という投資ブログで、株式投資の考え方や注意点などを、初心者の人にもわかりやすく解説しています。
スミレ
それぞれのケースを、詳しくみていきましょう。